web版:ラッパー宣言(仮)

ビートでバウンス 唇がダンス

新年好

 2008年がやってきました。今年もよろしくお願いします。
 昨年は様々な出会いがあり、おそらく確実に僕の一生に残る年となりました。今年は本格的にいろいろと動いていく年になると思います。

2007年の自分的ベスト作品

 昨年出会った様々なことの中で、最大の文化的収穫といえば、女性のAVライター雨宮まみさん(id:mamiamamiya)によるブログ、『弟よ』に出会ったことでしょうか。一言で言えば、これは雨宮さんによる自分語りブログです。
 自分語りなんて聞くと、自分の悲恋体験とかを「世界で一番カワイソウなのはアタシなのよ」などとヒステリックに叫んでるのを想像しがちだけれど、雨宮さんの自分語りは相対的な視点を失わず、そこにある感情の機微を実に丁寧に書いていきます。
 「俺が俺が」の自分語りって結局その人の絶対的な体験が上にあって、そこにあるはずの感情が単なる付随物になってる気がしちゃうんですよね。「こんな体験をしてないお前にゃわからんだろう」ってな空気感じちゃって、はっきり言って「あっそ」な感想しか抱けません。
 でも雨宮さんのブログを読んで思うのは、よくある体験だとしても、そこにどのような感情をどれだけ抱いたのかが重要なんだ、ということ。料理とかとおんなじっすね。どんな味がするかって認識をすることと、実際に食べることの間には隔たりがあるわけですな。
 おバカなヤツラは、こんな普通じゃない体験をしてる俺は特別だ!!みたいなことを強調しますが、そんな風に言われると、まるで特別な体験さえすれば特別になれるみたいです。しかし、表面上どのような体験をしていようが、そこに発生した感覚をしっかりと捉えて考え抜かなければ、体験と呼べないのではないかと思います。
 だから、派手な体験なんかしてなくても、素晴らしく心を揺さぶるものに僕は惹かれてしまいます。
 そういう意味で、白石一文『僕のなかの壊れていない部分』はダメで、福満しげゆき僕の小規模な失敗』はOK、浅野いにおはグレーゾーンって感じ?

 まあもっと言えば、唯一の人間になりたいってのはホントにどうでもいいことで、人とかぶっていようがなんだろうがそれが自分なんだってことを、きちんと認めようとする作品が、今現在の僕にもっとも響きます。

2008年hiphopプロジェクト

 と、いうわけで、今年、僕はHIPHOPをやりますw
 僕が今までHIPHOPが出来なかった理由として、「不幸なことに、僕らには“不幸なこと”がなかった」(byみうらじゅんアイデン&ティティ』)というものがありましたが*1、もうそんなこと言わずに、2008年は日常的に思うことをHIPHOPに載せてつづっていこうと思っています。
 トラック担当は、文化系トークラジオLifeを通じて出会ったhirotecさん(http://geocities.yahoo.co.jp/gl/hirotec_os/comment/20071226/1198678469)。この人がまたイイトラック作ってくれるんだよなあ。日本語も載せやすいし。
 ま、今年度はこんな感じで。
 

*1:この辺りはhttp://d.hatena.ne.jp/akiraah/20070313/p1をどうぞ。