web版:ラッパー宣言(仮)

ビートでバウンス 唇がダンス

僕の身の周りについて。

◇気がついたのだけど、僕はLifeをひとつの青春小説として聴いている。主人公はcharlie。サブパーソナリティやゲストなどの登場人物と会話をしながら、ひとつひとつ大切なものを学んでいくっていうw。
 個人的にはcharlieの童貞っぷりが最高に好き。「世界はこうだ」と必死に先回りしながら規定していくんだけど、そんな筋書きに収まるわけがない。そんなとき、ひとつまたcharlieは大きくなる。charlieの思惑通りに進まない回が圧倒的に面白いってのはそういうことなんじゃないかって思う。
 それはやっぱりcharlieがそういうのを「あえて」演じているってのもあるわけだけれど、「あえて」とかっていうメタな言い訳も通用しなそうなベタな言い回しが本当に魅力的だったりする。もうメタとかいいよ。先回りとか面白くないし。なんでもかんでもメタに立たずに、ある程度のところではベタに行くのが一番ステキだ。

◇ある人が最近身体的にも精神的にもお疲れのようで、心配。
 なんとなくギョーカイ人(笑)みたいな人と出会うたび、「結局、自分をすごく見せたいヤツばっかじゃね?」っていう、憤りも諦めもいっしょくたにしたような感情を抱いていたのですが、そうした中でお会いしたこの方の語りは、素直かつ明晰で、バカみたいに自分を大きく見せずに作品や作家への愛情がひしひしと感じられるものだった。
 そんな人が最近思いつめているというのは、僕にとっては少なからずショックで、でもやっぱりそうなってしまうのか、という感じもしている。彼のような人がこうした状況に陥ってしまうような環境を、僕はおかしいと思うし、結局「自分スゴイっす!!」と言いたいだけの人が生き残るようならいよいよ終わってると思う。
 自分の自信を疑わないヤツほど人を簡単に見下すけれど、誠実な人は自分の自信を疑うことを知っていると思う。そんな誠実な彼が活躍してくれる世の中になって欲しい。

◇hirotecさんの新曲がホントいい!!→http://www.myspace.com/hirotec
 なんていうか、以前よりも大分「外」に対して意識的になった感じがする。元々hirotecさんのコンセプトは日常の中の音ということだったから、ある世界観の中で展開するというのは必然性を持っていたとは思うんだけれど、でもそうすると、まあこういってはなんだけど、閉塞感と表裏一体の充足として、日常の肯定があった気がする。
 でも新曲『風がふけば』は、閉塞感を感じるというよりも、外を感じやすくなったと思う。いくつかのループの重なり合っていくと、途中インパクトのある音が入って、最初のループで作り上げた雰囲気を徐々に変えていく。つまり変化がそのまま日常になって、でも日常は変化を伴うもので、今後もその変化はおき続けて、気付いたら全然知らないものになってるかもしれない。
 そんな感じ。

◇リリック下書き。インスパイアされましたよ、いやマジで。

大抵毎回のように
街中 ビル ひしめく道 すれ違う
舞い上がって離れていく
手を見つめる つなぎとめる
手を見つめてつなぎとめる
クリアかつきめ細かく
どこをとってもまるでなめらか
まるであやふやなまま
舞い上がって離れていく
つなぎとめる仕草を知らない

響く 生きる 言葉もなしに先延ばし 先延ばし
無駄話
着の身着のまま 意味もまだら 言葉の端々
毎日 毎朝 毎晩 同じ夢のかけはし
どのような明日 どうしようもない日々をまた
ままならないわがままばかりに任せて
今日も明日と 昨日も今日と
繰り返した言葉 言葉の音 口の中で転がしながら
置き去り 拾い上げられない
繰り返した言葉の音
ただこぼす ただ流す
何年先か 思い返す 今を ここを
なんとなく 何度となく
なにはなくとも 何を思っても

過ごす

次の次の次 待ちわびながら
夜と朝の曖昧な
熱と皮膚と風も未分化に 人影も薄明かりに伸びて消え続ける
わからない わけもない
分け隔てない 逃れない
動かない景色が群青に染まる 午前4時50分

一気にがががっと書き下ろし。

◇もうね、詩みたいとかなんとかっていわれようと、書きたいのを書くことにしました。「こういうの書くとカッコつけてると思われるかな」とかそういうのを気にしてたら、なんだか非常に書きづらくなってしまったので。
 こうやって読んでみるとあれですけど、きちんと意味が抜けてくように朗読できるようになりたい。ようするに、僕はラップのために書き下ろしてるわけで。
 なんか、ひょこっと出てきた言葉で像が浮かび上がるってのが出来たら楽しいと思うんですよ。