web版:ラッパー宣言(仮)

ビートでバウンス 唇がダンス

午後2時半。昼寝と台風一過。

◇襲ってくる睡魔に抵抗し、泣きながら遊ぶ息子。やがて泣き声が止み、寝息が聞こえてくる頃には、外の風雨も収まっていた。◇息子の2歳の誕生日に、妻が新幹線を模したごはんを作った。こういうのは苦手だと言いながら、ごはんと海苔と卵を駆使した見事なN70…

午前0時。秋の夜の虫の声。

◇ちょっと前までは、0時過ぎまで蝉が鳴いていたのに。◇息子の2歳の誕生日に用意したプレゼントを、やたらと高いところにしまう。最近は両親の会話も聴いているし体力もあるので、半端なところに隠していたのでは、自力で発見されそうである。◇大分久々のブ…

午後9時半。差し込む風が、秋のそれ。(書きかけ)

◇春の終わり、梅雨の前の季節は、なんとなく9月後半と似てる。◇卒乳してから息子は睡眠も深くなっていたのだが、5月の上旬は夜中に目が覚めてしまう、という日があった。生え始めの歯が気になるのかもしれない。家の外に出ない限り泣き止まないので、僕は…

2012年日本語ラップベスト

◇2012年は終わりの年らしい、というネタでPUNPEEとBACHLOGICが相見えてから3年。いまや彼らはシーンを両側から引っ張る二大プロデューサーになっているわけだけれど、さて、それはそうと今年は日本語ラップの大変な当たり年でもあった。そういえば2012年終…

午後五時。明るい家路。

◇仕事が一段落したので、定時より一時間ほど早く上がることにした。一年のなかで最も寒いが、同時にびっくりするくらい暖かい日もあるのが2月だったりする。◇もう一ヶ月以上も前のことになってしまうのだが、息子が無事卒乳した。 年末年始の9連休に断乳を…

午後11時。真冬のブルーベリー。

◇息子が寝静まると、妻とふたりでお茶を飲む。 夏に穫ったブルーベリーが冷凍庫に眠っていたので、部屋を充分温かくしてから食べる。◇今年のクリスマスは短かった。 息子のプレゼント「2カラーせんせい」を開けるや否やすぐ出社しなきゃなんなかったし、な…

午前3時。寝息と泣き声の入り混じる。

◇夜中に目を覚ました息子を、授乳以外の方法で再度寝かしつけるのが難しい。泣いているのを見るとすぐにくすぐって誤摩化したくなるが、興奮して完全に起きてしまっても困るので、静かに抱きかかえる。1時間半ほど泣き続けた後、自分から布団に横になって、…

午前9時半。子に手を引かれる冬の道。

◇予報によると、土曜は朝から一日雨だという話だったが、まだ降り出していない。最近歩くことに楽しみを覚えた息子が玄関から靴を持ってくるので、雨の降り出す前に散歩に出掛けることにした。 八高線を間近に見ることのできる遊歩道を、僕の人差し指を掴ん…

午前1時。遠くの雨が駆けてくる。

◇やがて僕らの頭上を走り抜けると、秋の空気になっていた。◇日曜日。八王子の神社で「泣き相撲」なる催しがあるということで、息子を出場させることにした。 雨のなか受付を済ませると、妻と息子は祈祷のためにまた長蛇の列に並び、僕はビデオカメラを構えて…

午前10時。子の昼寝、夫婦の二度寝。

◇息子は6時くらいに起きるとすぐに全力で遊び始め、朝の離乳食が終わるくらいまではテンションを維持する。息子が食事を終え、妻の胸元にしがみついて「デザート」をねだる頃が、大体僕の出社時間となるので、そのままうたた寝を始める平日の息子の姿を知ら…

午前0時。同じ寝相のふたつ影。

◇クーラーをつけても、結局風を通した方が気持ち良いってことが多い。◇水泳は土曜日に。50分2050メートル。 昼間は混むだろうと思ったので、夜行くと案の定ガラガラ。「センターコート」の屋根は夜にも関わらず開いていて、すっかり暗くなった空から夏の湿っ…

午後6時半。窓越しの風、踏切の音。

◇近くにバスの車庫があるのだけれど、そこでバスの転回を誘導するホイッスルも聴こえてくる。 ◇近所の公園でお祭りがあるので、妻は待ってましたとばかりに息子用の甚平を取り出してきて、ついでに僕の分も用意した。となれば妻も浴衣を着るのかと期待したが…

SIMI LAB内紛に端を発するビーフ考

先日、similabの一件に菊地成孔が入ってきたらしい、ということを書いたけれど、菊地氏ご自身のブログで、そのことへの追記がなされていた。フックアップもしていただき、大変感謝(→http://www.kikuchinaruyoshi.net/2012/06/12/simi-lab%E3%81%AB%E5%AF%BE…

午後6時。傘を買う。

◇妻と同じもの。女性向けサイズかもしれないけれど、とんぼ柄がユニセックスで僕も使えそうなので、色違いで購入。◇昼間に買い物に出ると、帰宅時には部屋が西陽で火照っている。窓をあけて部屋に風を通すと、妻が夕食の仕度にとりかかり、その間僕はいたず…

SIMI LAB内紛 QN vs. OMSB

◇similabの内紛ビーフ。ツイッター上で意味深なツイート(https://twitter.com/professorQN/status/204604923474755585)を残したかと思えば、数日経って突如としてサウンドクラウドでOMSBをdisり始めたQN(http://soundcloud.com/simi-lab/omsbeef-qn)。こ…

午前11時。青息吐息の水の中。

◇水泳は45分1900メートル。混んでいたとはいえ、さすがにこれはまずいんじゃないか。できたら来週も泳ぎに行って、体力をつけていきたい。◇覚えたての胴タックルとマウントからの頭突きに、妻が泣いている。レフリーとしては止めに入るのだけれど、興奮冷め…

午前9時。畳の埃を机に載せる。

◇ハイハイが一気にスピードアップして、掴まり立ちも随分安定してきた。自転車や自動車の運転、あるいはスノボやスケートと同様の、移動それ自体の快楽というものがあるのだと思う。身体をうまく乗りこなすことの気持ち良さ。◇先々週、先週、今週と、ここの…

午後1時。動物園で雨を観る。

◇息子の生まれて初めての動物園は、あいにくの雨となった。 朝から雲行きは怪しかったのだけれども、連休の合間であるこの日を外したらものすごく混むだろうということで、計画を強行。昼食中に降り始めた雨はその後ずっと止まず、結局僕らが帰るときまで降…

SALU『IN MY SHOES』

聴いてるうちに、これはラップ曲というよりヴォーカル曲と言った方がしっくりくるような気がしてくる。ラップは、自らの身体を強く感じながら歌われるものだと思うからだ。自己と他者の区別を取り払おうとする歌唱とは逆のアプローチ。 「字足らず字余りがグ…

ラップ論メモ5 大谷能生×大和田俊之『ヒップホップ・ブックカフェ』(http://snac.in/?p=1922)から

◇昨日は大谷能生×大和田俊之『ヒップホップ・ブックカフェ』というイベントへ(→http://snac.in/?p=1922)。最終的にはヒップホップの話は少なめだったけれど、アフロ・フューチャリズムという独特の時間概念を、デューク・エリントンの『A Drum is a Woman…

午後9時。風呂にこだまするあの攻防戦。

◇顔を濡らされた息子が、水面を叩いてやり返す。◇離乳食には色々と段階があって、現在は初期の初期、日に一度だけおかゆを何口か飲み込む。息子は新しい食生活にはまだまだ慣れない様子で、おかゆを口に入れるたびに渋い顔をする。まだまだ子供だ。 当然のこ…

午前1時。寝室の外、夜中の音。

◇もう月曜日になってしまう。◇3月11日から息子は6カ月目に入る。なんとなくおすわりもできるようになってきている今日この頃だが、本日はついに離乳食に挑戦したのであった。以前から両親の食事を涎を垂らして眺めていたので、さぞかし今日を待ちわびて…

ラップ論メモ4

◇ラップのフロウについての菊地成孔氏の考察が面白い。もっとも、これは氏が以前から『憂鬱と官能を教えた学校』などでも言及しているリズムの訛りの問題で、特別目新しい更新があったわけではない。けれどもラップという日常口語に近い表現形式を例に取ると…

ラップ論メモ3

ヒップホップとラップは違う、ラップは単に歌唱法を指すに留まり、ヒップホップは文化全体の総称である、といった見解は、もう大分広まってきたんじゃないだろうか。この見解自体に全く異論はないが、するとラッパーというのは一体何なのだろうという疑問も…

zeebra vs.伊集院光

今更だけど、zeebraと伊集院光のビーフについて、ちょっと触れておきたい(→http://togetter.com/li/260648)。ヒップホップ側から読むと、ジブさんの態度には相当の疑問が残る。 何かについて必死になっている人間を嗤う態度について、ジブさんはそれを、出…

RauDef vs.zeebra

◇RauDefとzeebraのビーフは、なんとも馴れ合った感じで終わってしまって残念だった*1。そもそも、ビーフにおいて明確な勝敗が決するというのは結構難しく、強いて言えば、ラッパーがヘッズのプロップスをどのようにして集めて勝ちを得るか、ということになる…

SEEDA vs. verbal

ところで、かつてseedaとverbalがビーフに発展しそうでしなかったということがあった。返す返すも悔やまれる幻の対戦だけれども、この件について語るとしたポッドキャスト番組では、両者のdisの捉え方の違いが如実に顕われていた。 これは全くの推測だけれど…

ラップ論メモ2

メモ。語りは、普段使いの言葉を駆使しながら、ひとつの連なりとして持続することによって完結した時間をこの場に再現してみせる。そのとき僕らは、唇から放たれた声の音色、リズム、音の高低に意識的である。演説も歌も、本質的な違いはない。 メモ。全ての…

J・J・エイブラムス『SUPER8/スーパーエイト』

昨日は、会社帰りに待ち合わせて妻と映画。『super8』を観てきた。 『未知との遭遇』を観た直後だったせいもあるし、そうでなくとも実際、意図的にわかりやすく示している面もあるんだろうけれど、細かいシーンの端々から、確かに引き合いに出して語られてい…

ラップ論メモ1

いわゆる歴史の話を聞くと、なんだか自分と切り離された物語を見ているような気分になる、というのがまあ正直なところだろう。流れていく時間の一部を自分が担うというよりは、大文字として記録されるべきひとつの時間が流れていて、それはこの社会を築く主…