web版:ラッパー宣言(仮)

ビートでバウンス 唇がダンス

午後10時。惚けたままの週末が終わる。

◇平日が過ぎるのも早かったが、週末もすぐに終わってしまった。

◇週末というのは金曜の夜に帰宅した瞬間から始まるわけだが、今週のそれは停電から始まることになった。停電を体験したのはなんだかんだで初めて。いつもと違う雰囲気に浮かれた僕は、いつもより少し饒舌に妻に話しかけた。妻も妻で楽しそうには見えたけれども、普段の停電時、妻はいつもひとりで過ごしている。

地震を戦争に短絡させることについての友人の憤りは、僕がこの震災以後に感じている嫌な気配を見事に言い当てていた。暴力の連鎖を想像してしばし暗澹たる気分になり、そのままの勢いで昔のブログを更新した。
 「終わりなき日常」(宮台真司)と、「何も終わらない、何も」(佐々木中)を、古谷実で繋ぐイメージで。→http://d.hatena.ne.jp/akiraah/20110322

◇祖父母と直接連絡を取った。足りないものや困っていることなどないかと訊くと、インフラも全て復旧し、物資不足も近所同士協力し合いながらやっているので今のところ大丈夫だという。そして何かと、年寄り二人だから、という言葉を付け加えてみせる。年寄り二人だから、という言葉にはある種の遠慮もあるのだろうが、しかし実際、自分たちの必要充分を、僕らが思う以上によく知っているのかもしれない。